ブラタモリ#87黒部の奇跡「黒部ダムは、なぜ秘境につくられたか?」
黒部ダムシリーズの2回目。黒部ダムの奇跡について解き明かす。
高さ186m。ダムの放水は、毎年6月26日から、10月15日まで
観光放水をしている。冬は、凍るからしない。
このダムの場所がいかにすごい場所かということが、上から見るとわかる
ため、ケーブルカーとロープウェイに乗って、大観峰という展望台へ行き、
奇跡の地形、黒部峡谷を知る。
★ダムから黒部平までケーブルカーに乗る。
標高差373m。傾斜度31度。かなりの急こう配。全線地下式のケーブルカー。
日本では、ここだけ。冬の豪雪から守るためでもある。
★黒部平から更にロープウェイに乗り、大観峰へ。
このロープウェイには、支柱が1本もない。かなりスリル。
駅と駅の間に支柱が無いものでは、日本では1番長く、約1、7キロある。
大豪雪地帯のため雪崩が多く、支柱が押し流されることを防ぐため。
標高2000m。多いときは7mの雪が積もる。
★雪の多さも黒部ダムが山奥に作られた理由。
水力発電にとっては、雪は大切なもの。雪があることによって春ぐらいから
ゆっくりゆっくり解け出して、水の少ない暖かい時期にも雪解け水で潤っている。
★大観峰の展望台へ。黒部の地形の成り立ち。
立山連峰ー黒部ダムー後立山連峰と、ダムをはさんで、2つの山脈がある。
山脈に挟まれた深い谷、ダムには打って付けの奇跡の地形。
3000m級の山が2つ並んでいるのは、ふつうあり得ない。山と山の間が
狭い非常に不思議な地形。
★どのようにしてできた地形か。
この山の地下はマグマが多く、地上付近は熱せられて柔らかくなっており、
そこに日本列島の地下のプレートによる東西からの力がかかったため、盛り
上がった。急激に盛り上がり、割れ目ができやすく、そこに雨水が入り込み、
更に侵食し、谷を作る。元々一つだった山は、2つの3000m級の山脈に
なった。これがダムに最適な地形の黒部峡谷。隆起と侵食が同時に進行した。
★再びダムに戻り、ダムがどのように作られているかその工夫を見ていく。
アーチ式ダムであるが、アーチが両岸にくっついていない。ダムの上部の両側が
「く」の字に曲がっている。
ダムの前方(下流側)の両側には、カレ谷と、御前沢という2つの谷がある。
「く」の字に曲げることにより、その谷からの水を離れた場所で水をせき止め、
ダム上部の岩盤に負担をかけないようにする。
(アーチ式ダムのメカニズムは、ダムが前屈みになっている。前傾姿勢にする
ことでダムの力が下向きになるようになっている。地中深くのより強固な
岩盤に力を伝えるため)
★両肩のところは重力式ダムで、黒部ダムは、アーチ式と、重力式の複合。
(重力式は、コンクリートをたくさん使って、その重みで、水圧を受け止める)
★黒部ダムの基本設計は、コンクリート量の少ないアーチ式。資材の運搬を
少しでも減らすため。しかし、「く」の字になった両端は、現地の岩盤や、
地形に合わせて重力式を取り入れた。秘境黒部の自然を守るため生み出された
究極の形。太平洋戦争後すぐの時期に、もう計画が立てられた。日本人凄い。
★建設中に起こった大ピンチ
・フランスで同じアーチ式のダムが決壊。このため建設費を融資していた
世界銀行から勧告があった。「ダムの高さは、186mでなく、
150mぐらいにしなさい」というもの。
・ダムを36m低くすると、水量からすると、約半分になる。
いろいろな難関を乗り越え準備工事も終わっている。何とか払拭しようと
先輩の工事関係者たちがいろんな努力をされて乗り越えてきた。
トンネルの中を巡り、その痕跡の場所を見に行く。
・トンネルのあちこちの壁のところに岩盤がある。岩盤の強度の試験をした
ロックテストの場所。テストは、ダム工事と同時進行で徹底的に行われた。
この大規模なテストの結果に世界銀行が納得。技術者たちの執念によって
186mは守られた。
★黒部ダムならではの工夫。
安全ベルトを着けて、ダムの中を歩いていくと、なんと出た所はダムの水が
目の前で放水されているダムの真ん中あたり。ダム本体のコンクリートを
チェックする点検用の通路だった。
バルブ放流している。水がそのまま落ちると、水圧でダムの下を痛める。
この霧状の放水は、美しいだけでなく、ダムを守る工夫。
★人の通わない秘境に7年もかけて作られた黒部ダム。人間が自然と真正面
から向かい合い、知恵と勇気の限りを尽くしたことを物語っている。
※今回の黒部ダム建設の案内は、感動的だった。地質学、建設技術、作業員の
勇気と粘り強い物づくり。これが日本を支えている力。現在の我々も引き継い
でいかなければならない。
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高さ186m。ダムの放水は、毎年6月26日から、10月15日まで
観光放水をしている。冬は、凍るからしない。
このダムの場所がいかにすごい場所かということが、上から見るとわかる
ため、ケーブルカーとロープウェイに乗って、大観峰という展望台へ行き、
奇跡の地形、黒部峡谷を知る。
★ダムから黒部平までケーブルカーに乗る。
標高差373m。傾斜度31度。かなりの急こう配。全線地下式のケーブルカー。
日本では、ここだけ。冬の豪雪から守るためでもある。
★黒部平から更にロープウェイに乗り、大観峰へ。
このロープウェイには、支柱が1本もない。かなりスリル。
駅と駅の間に支柱が無いものでは、日本では1番長く、約1、7キロある。
大豪雪地帯のため雪崩が多く、支柱が押し流されることを防ぐため。
標高2000m。多いときは7mの雪が積もる。
★雪の多さも黒部ダムが山奥に作られた理由。
水力発電にとっては、雪は大切なもの。雪があることによって春ぐらいから
ゆっくりゆっくり解け出して、水の少ない暖かい時期にも雪解け水で潤っている。
★大観峰の展望台へ。黒部の地形の成り立ち。
立山連峰ー黒部ダムー後立山連峰と、ダムをはさんで、2つの山脈がある。
山脈に挟まれた深い谷、ダムには打って付けの奇跡の地形。
3000m級の山が2つ並んでいるのは、ふつうあり得ない。山と山の間が
狭い非常に不思議な地形。
★どのようにしてできた地形か。
この山の地下はマグマが多く、地上付近は熱せられて柔らかくなっており、
そこに日本列島の地下のプレートによる東西からの力がかかったため、盛り
上がった。急激に盛り上がり、割れ目ができやすく、そこに雨水が入り込み、
更に侵食し、谷を作る。元々一つだった山は、2つの3000m級の山脈に
なった。これがダムに最適な地形の黒部峡谷。隆起と侵食が同時に進行した。
★再びダムに戻り、ダムがどのように作られているかその工夫を見ていく。
アーチ式ダムであるが、アーチが両岸にくっついていない。ダムの上部の両側が
「く」の字に曲がっている。
ダムの前方(下流側)の両側には、カレ谷と、御前沢という2つの谷がある。
「く」の字に曲げることにより、その谷からの水を離れた場所で水をせき止め、
ダム上部の岩盤に負担をかけないようにする。
(アーチ式ダムのメカニズムは、ダムが前屈みになっている。前傾姿勢にする
ことでダムの力が下向きになるようになっている。地中深くのより強固な
岩盤に力を伝えるため)
★両肩のところは重力式ダムで、黒部ダムは、アーチ式と、重力式の複合。
(重力式は、コンクリートをたくさん使って、その重みで、水圧を受け止める)
★黒部ダムの基本設計は、コンクリート量の少ないアーチ式。資材の運搬を
少しでも減らすため。しかし、「く」の字になった両端は、現地の岩盤や、
地形に合わせて重力式を取り入れた。秘境黒部の自然を守るため生み出された
究極の形。太平洋戦争後すぐの時期に、もう計画が立てられた。日本人凄い。
★建設中に起こった大ピンチ
・フランスで同じアーチ式のダムが決壊。このため建設費を融資していた
世界銀行から勧告があった。「ダムの高さは、186mでなく、
150mぐらいにしなさい」というもの。
・ダムを36m低くすると、水量からすると、約半分になる。
いろいろな難関を乗り越え準備工事も終わっている。何とか払拭しようと
先輩の工事関係者たちがいろんな努力をされて乗り越えてきた。
トンネルの中を巡り、その痕跡の場所を見に行く。
・トンネルのあちこちの壁のところに岩盤がある。岩盤の強度の試験をした
ロックテストの場所。テストは、ダム工事と同時進行で徹底的に行われた。
この大規模なテストの結果に世界銀行が納得。技術者たちの執念によって
186mは守られた。
★黒部ダムならではの工夫。
安全ベルトを着けて、ダムの中を歩いていくと、なんと出た所はダムの水が
目の前で放水されているダムの真ん中あたり。ダム本体のコンクリートを
チェックする点検用の通路だった。
バルブ放流している。水がそのまま落ちると、水圧でダムの下を痛める。
この霧状の放水は、美しいだけでなく、ダムを守る工夫。
★人の通わない秘境に7年もかけて作られた黒部ダム。人間が自然と真正面
から向かい合い、知恵と勇気の限りを尽くしたことを物語っている。
※今回の黒部ダム建設の案内は、感動的だった。地質学、建設技術、作業員の
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でいかなければならない。
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2017-10-16 21:50
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