ブラタモリ#91室蘭「工業都市、室蘭を生んだ奇跡とは」
室蘭は、北海道の南西部にある太平洋に突き出た半島の上に町が広がり、
港には巨大な工場がある日本を代表する工業都市。
今回は、夕方からのスタート。ナイトクルージングで、夜の工業都市・室蘭の
姿を見る。
★室蘭港に架かっている白鳥大橋が見えてくる。平成10年開通。橋長1380m。
東日本で一番大きなつり橋。高く、大きく室蘭港をまたいでいる。壮観。
★工場群の輝く夜景。
石油化学工場の建屋や煙突を照らしているのは、ライトアップではなく安全を守る
作業灯。シンデレラ城のような美しすぎる工場夜景。夜景スポットを巡るツアーは、
今や室蘭観光の一番の目玉。昼も夜も工場抜きでは語られない町。
これだけの工業都市になったのは、偶然だけではない。いろいろな奇跡が積み重なって
工業都市が出来ている。ブラブラ歩きながら、紹介していく。
★室蘭の地形。 室蘭の太平洋側の「地球岬」にやってきた。
室蘭の地名は、アイヌ語の「ポロチップ」が元になっている。「大きな断崖」の意味。
地球岬の南には太平洋、北側には工業都市・室蘭が広がっている。展望台からみると、
太平洋側と市街地側と、風景が全く違う。
★室蘭港は、三方を陸に囲まれた天然の良港。
太平洋側の海岸は、断崖絶壁が連なり、風を遮っている。市街地側の室蘭港は、
大きな湾・内浦湾(噴火湾)の中にある。こちらも三方が陸に囲まれ、穏やかな湾。
どのようにして高い崖が生まれたのか、船に乗って海側から地球岬を見てみる。
★「銀屏風」という名の付く白い崖が連なっている。夕日に映えて銀色に輝くこと
からそう呼ばれる。名勝「室蘭八景」の一つ。
白い崖は、凝灰岩で出来ており、火山灰が固まった石。
★少し行くと石の色が変わる。
石がボロボロの山「水冷破砕岩」・海底で噴出したマグマが急に冷やされ粉々に
なった後、固まった溶岩。水中に火山があったことを示す証。
この「水冷破砕岩」と名付けたのは、今日の案内人・山岸先生。タモリさんが
言い当てたので拍手をされていた。
★およそ1000万年前、海底で火山が噴火。水で急激に冷やされたマグマは、
水冷破砕岩となり、水中火山の形を作った。噴火が収まると、その中には硬い
岩脈が出来た。※岩脈とは、地下から上がってきたマグマが、噴火が収まった時に
その通り道の中で固まったもの。
その後、海底が隆起し、水冷破砕岩は波で削られた。しかし岩脈が高いので、
そのまま残った。室蘭の断崖絶壁はこうして生まれた。この海岸線に並んでいる
岩脈は水中の火山の断面を見ていることになる。
地球岬は、火山の頂上に当たる。ふつう火山の中心部は見られないが、それが
見られるということは奇跡。
★水中火山で出来た島は、やがて波や風で運ばれた砂により陸につながった。
室蘭は噴火湾と、太平洋の沿岸を流れる潮の合流点にあり、砂がたまりやすい場所。
水中火山が砂となり、島と陸をつないで半島になった。
この砂には、砂鉄が多く含まれている。砂鉄は、溶岩や火山灰の中に含まれる
「磁鉄鋼」という鉱物が細かく削られて出来たもの。
★工業都市誕生の奇跡・・港の北側にやってきた。
・「室蘭地名発祥の坂」。見るからに普通とも言える坂を下ってきたところに
このような標識が建っている。ここは、かつては室蘭の中心地だった。
・江戸時代後期、幕府の直轄地だった北海道には、各地に出先機関として「会所」
が置かれていた。そこではアイヌの人たちとの交易が行われ、町の中心地となった。
坂を上っていくと、函館方面に続き、反対側は、登別、日高方面につながっている
交通の要所。坂の前方には港があり、水運と陸運の要所でもある。
★明治時代になると、大型の船が着ける深い海が必要となった。
室蘭は、水深の違う二つの海を持っていたので時代を支える良港であった。
明治5年、近代的な港が出来た町は、工業化の時代を迎え、町の中心になった。
・日本製鋼所 室蘭初の大規模工場。発電所などで使う大型の物を作っている。
明治42年日本初の砂鉄の精錬所が出来た。石炭の積出港もでき、鉄と石炭が
そろっていたことが、鉄の町誕生のきっかけを作った。
110年前の創業当時の一番高い建物が残っている(第一熱処理工場)。
建物の高さと、穴の深さを合わせると40m以上あり、アームストロング砲を
作っていた。明治時代、富国強兵を目指すのに欠かせない。
・ニッポン初の民間兵器工場が出来、戦艦「大和」「陸奥」が作られた。
・太平洋戦争後、軍需技術を平和的なものを作る技術に応用し、工業都市として
発展してきた。
★室蘭名物の食べ物
焼きトン・・豚肉、玉ねぎ、甘辛いたれの串焼き。70年前から、鉄の町の
胃袋を支えてきた。タモリさんも納得の味。
※室蘭は、北海道にある工業都市というイメージだった。寒い北国でどうして
工業が発達したのかと思っていたが、地形が大きく関係していたことが分かった。
太平洋側の「銀屏風」と呼ばれている、白い崖のつながりは、見事な地形で絶景。
訪れてみたい。
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港には巨大な工場がある日本を代表する工業都市。
今回は、夕方からのスタート。ナイトクルージングで、夜の工業都市・室蘭の
姿を見る。
★室蘭港に架かっている白鳥大橋が見えてくる。平成10年開通。橋長1380m。
東日本で一番大きなつり橋。高く、大きく室蘭港をまたいでいる。壮観。
★工場群の輝く夜景。
石油化学工場の建屋や煙突を照らしているのは、ライトアップではなく安全を守る
作業灯。シンデレラ城のような美しすぎる工場夜景。夜景スポットを巡るツアーは、
今や室蘭観光の一番の目玉。昼も夜も工場抜きでは語られない町。
これだけの工業都市になったのは、偶然だけではない。いろいろな奇跡が積み重なって
工業都市が出来ている。ブラブラ歩きながら、紹介していく。
★室蘭の地形。 室蘭の太平洋側の「地球岬」にやってきた。
室蘭の地名は、アイヌ語の「ポロチップ」が元になっている。「大きな断崖」の意味。
地球岬の南には太平洋、北側には工業都市・室蘭が広がっている。展望台からみると、
太平洋側と市街地側と、風景が全く違う。
★室蘭港は、三方を陸に囲まれた天然の良港。
太平洋側の海岸は、断崖絶壁が連なり、風を遮っている。市街地側の室蘭港は、
大きな湾・内浦湾(噴火湾)の中にある。こちらも三方が陸に囲まれ、穏やかな湾。
どのようにして高い崖が生まれたのか、船に乗って海側から地球岬を見てみる。
★「銀屏風」という名の付く白い崖が連なっている。夕日に映えて銀色に輝くこと
からそう呼ばれる。名勝「室蘭八景」の一つ。
白い崖は、凝灰岩で出来ており、火山灰が固まった石。
★少し行くと石の色が変わる。
石がボロボロの山「水冷破砕岩」・海底で噴出したマグマが急に冷やされ粉々に
なった後、固まった溶岩。水中に火山があったことを示す証。
この「水冷破砕岩」と名付けたのは、今日の案内人・山岸先生。タモリさんが
言い当てたので拍手をされていた。
★およそ1000万年前、海底で火山が噴火。水で急激に冷やされたマグマは、
水冷破砕岩となり、水中火山の形を作った。噴火が収まると、その中には硬い
岩脈が出来た。※岩脈とは、地下から上がってきたマグマが、噴火が収まった時に
その通り道の中で固まったもの。
その後、海底が隆起し、水冷破砕岩は波で削られた。しかし岩脈が高いので、
そのまま残った。室蘭の断崖絶壁はこうして生まれた。この海岸線に並んでいる
岩脈は水中の火山の断面を見ていることになる。
地球岬は、火山の頂上に当たる。ふつう火山の中心部は見られないが、それが
見られるということは奇跡。
★水中火山で出来た島は、やがて波や風で運ばれた砂により陸につながった。
室蘭は噴火湾と、太平洋の沿岸を流れる潮の合流点にあり、砂がたまりやすい場所。
水中火山が砂となり、島と陸をつないで半島になった。
この砂には、砂鉄が多く含まれている。砂鉄は、溶岩や火山灰の中に含まれる
「磁鉄鋼」という鉱物が細かく削られて出来たもの。
★工業都市誕生の奇跡・・港の北側にやってきた。
・「室蘭地名発祥の坂」。見るからに普通とも言える坂を下ってきたところに
このような標識が建っている。ここは、かつては室蘭の中心地だった。
・江戸時代後期、幕府の直轄地だった北海道には、各地に出先機関として「会所」
が置かれていた。そこではアイヌの人たちとの交易が行われ、町の中心地となった。
坂を上っていくと、函館方面に続き、反対側は、登別、日高方面につながっている
交通の要所。坂の前方には港があり、水運と陸運の要所でもある。
★明治時代になると、大型の船が着ける深い海が必要となった。
室蘭は、水深の違う二つの海を持っていたので時代を支える良港であった。
明治5年、近代的な港が出来た町は、工業化の時代を迎え、町の中心になった。
・日本製鋼所 室蘭初の大規模工場。発電所などで使う大型の物を作っている。
明治42年日本初の砂鉄の精錬所が出来た。石炭の積出港もでき、鉄と石炭が
そろっていたことが、鉄の町誕生のきっかけを作った。
110年前の創業当時の一番高い建物が残っている(第一熱処理工場)。
建物の高さと、穴の深さを合わせると40m以上あり、アームストロング砲を
作っていた。明治時代、富国強兵を目指すのに欠かせない。
・ニッポン初の民間兵器工場が出来、戦艦「大和」「陸奥」が作られた。
・太平洋戦争後、軍需技術を平和的なものを作る技術に応用し、工業都市として
発展してきた。
★室蘭名物の食べ物
焼きトン・・豚肉、玉ねぎ、甘辛いたれの串焼き。70年前から、鉄の町の
胃袋を支えてきた。タモリさんも納得の味。
※室蘭は、北海道にある工業都市というイメージだった。寒い北国でどうして
工業が発達したのかと思っていたが、地形が大きく関係していたことが分かった。
太平洋側の「銀屏風」と呼ばれている、白い崖のつながりは、見事な地形で絶景。
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2017-12-21 13:57
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